コンサルティング転職

コンサルティング業会未経験からBig4への転職を検討している求職者へ

コンサル未経験からBig4への転職を検討している求職者に向けた記事です。 Big4各社の特徴から、転職成功に向けた具体的なアドバイスを紹介しています。


この記事は、コンサルへの転職、特にBig4と呼ばれるコンサル企業への転職を考えている人に向けた記事です。

Big4各社の特徴から、転職成功に向けた具体的なアドバイスを紹介しているのでぜひ参考にしてください。

 

そもそもBig4とは

コンサルティング業界におけるBig4とは、下記4社を指します。

EYアドバイザアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

KPMGコンサルティング株式会社

PwCコンサルティング合同会社

この4社がBig4と呼ばれる理由は、グローバルにまたがる巨大な会計事務所グループが母体となっているからです。もとはそれぞれの会計事務所が世界4大監査法人=Big4と呼ばれており、それがコンサルティング業界にも転用された形です。

 

コンサルティング業界は戦略系、総合系、シンクタンク、ブティック系など、分類によって4~6カテゴリに分けられますが、この4社にアクセンチュアとアビームコンサルティングを足した6社が総合系ファームの中核を成していると言っていいでしょう。

総合系の最大の特徴は戦略から実行支援まで一気通貫でクライアントに向き合えるところにあります。幅広い業界をクライアントに持ち、事業戦略、組織変革、財務、オペレーション、M&A、などの多岐にわたるサービスを組み合わせたダイナミックなソリューション提案が可能なファームです。

 

Big4の特徴

EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社

EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社(以下EYSC)は2020年のEYジャパン内の統合によって発足した非常に新しい会社です。もともとEYジャパンの売上の半分以上は監査によって占められており、コンサルティングに関しては他のBig4に比べて後発とみなされていました。しかし、この後発であることこそがEYSCの武器であり、特徴でもあります。2020年にコンサルティング業界でのプレゼンスを上げるため「プロジェクト・ドラゴン」と呼ばれる成長戦略を策定。自社のクライアントポートフォリオを見直し、コンサルティング業界でのトレンドであるテクノロジー寄りの戦略を取らずに、ストラテジーやオペレーションを強化しています。また、グローバルとの連携が非常に強いことも特徴の1つ。日々の分からないことを気軽に相談するレベルで海外とチャットする文化があります。Big4の中では女性のコンサルタント比率も高く、働きやすさやダイバーシティの面でも評価の高いファームです。

 

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

デロイトトーマツコンサルティング合同会社(以下DTC)のトーマツは日本人の等松農夫蔵に由来しています。DTCの始まりは1981年設立の等松・トウシュロスコンサルティングまで遡ります。複数回の合併を繰り返すうちにデロイトグループを母体とするようになりましたが、日本での歴史が長く、日本的な文化を持つと言われる所以をその始まりに見ることができるでしょう。他のBig4に比べても戦略系やオペレーション/テクノロジー系、人事領域に至るまでサービスの提供領域が広く、従業員数が多いことも特徴です。あらゆる分野に豊富な人的リソースを抱えられる理由の1つが人材の長期育成文化。人材の出入りが激しいコンサルティング業界においては珍しく、新卒や第二新卒を積極的に採用し、マネージャーとの定期的な面談やジョブローテーションを通して育成する文化があります。

 

KPMGコンサルティング株式会社

KPMGコンサルティングが本格始動したのは2014年、以来  ビジネストランスフォーメーション(事業変革)、テクノロジー、リスク&コンプライアンスの3分野で幅広いコンサルティングサービスを提供しています。EYSCほどではないものの比較的新しいファームであり、メンバー数の1420名(2023年1月現在)はBig4の中でもっとも少なく、少数精鋭の組織と言えます。社風はベンチャー的と評されることが多く、大手コンサルティングファームの中では比較的小回りがききやすいため、いち早く市場動向に合わせたサービス提供体制を構築することが出来ます。また、日本で長い歴史をもつあずさ監査法人がグループ企業におり、監査経由からのクライアントも数多くいます。監査法人側のプロジェクトにコンサルタントが参加するなど、多様なフィールドにオポチュニティがあります。

 

PwCコンサルティング合同会社

PwCコンサルティング合同会社の歴史は1983年まで遡り、3,850名のコンサルタント(2022年6月現在)が在籍する日本でも最大規模のコンサルティングファームです。伝統的なコンサルティングを提供する戦略系から最新のDXまでカバー領域が極めて広いことに加え、グループ間の垣根が低いことも大きな特徴です。他のBig4と比べて良い意味で監査法人の存在感が小さく、どの会社に所属していてもPwCジャパングループの総合力を活かしたソリューション提案が可能。独立したアドバイザリー会社(買収統合を専門に行う法人)もあるため、買収から入り込むことが出来ます。コンサルティングファームとしても大規模ですが、グループで見ると非常に巨大なネットワークを有しており、仕事上必要なノウハウが社内で豊富に蓄積されていることは魅力でしょう。PwCコンサルティング合同会社としては、デジタル分野やシステム導入に力を入れており、今後も規模の拡大が見込まれています。

 

コンサル未経験者がBig4に転職するメリット

1.給与レンジが高い

Big4の給与レンジは年収600万~2,000万以上とベース自体が高く、総合商社や大手不動産ディベロッパーと並んで国内屈指の水準を誇ります。未経験からアナリストとして入った場合でも多くの場合は給料アップが見込めるでしょう。コンサルの年収は年功序列ではなく完全に実力によって決まります。職位によって明確な年収レンジがあり、昇進要件も分かりやすく定義されているため、自分の努力で年収を上げやすい環境です。

 

2.豊富な成長機会がある

Big4でアサインされるプロジェクトは企業の経営層からオーダーされているケースが多く、社運を懸けた決断の場面に立ち会うこともあります。そのため、若くして経営陣にプレゼンテーションを行う機会が非常に豊富です。社内の同僚に目を向けても優秀で能力が高く、競争意識の高い人が多い傾向にあります。自分の能力を高めたい人にとっては大いに刺激のある環境となるでしょう。

 

3.将来的なキャリアが広がる

人材業界ではコンサル出身者をポストコンサルと呼びます。このような造語が生まれるくらい現在の人材市場においてコンサル出身者は価値が高いです。ポストコンサルのキャリアとしては別のファームへ行くことはもちろん、ファンドや事業会社の経営に関わるポジションに就くことも多くみられます。スタートアップやメガベンチャーに加え、近年では大企業の社内スタートアップなど、優良企業の要職として求められるケースも増えています。

 

コンサル未経験でもBig4に転職は可能な理由

1.コンサル業界は中途採用者が過半数

まず、事実として総合コンサルティングファームのコンサルタントのうち6割強が未経験から中途で転職してきた人材です。Big4でも多少のバラつきはあれ、この比率は大して変わらないでしょう。流動性が高く、転職が当たり前といった風潮があるコンサル業界においては、新卒採用者を育てあげるだけではリソースを確保することは到底できません。特に最もレンジが下のアナリスト/アソシエイト採用については、未経験からの転職がほとんどで、各社ともあらゆる採用手法を駆使して人材争奪に力を入れています。

 

2.20代~30代前半はポテンシャル評価

総合コンサルティングファームがとりわけ力を入れているのが20代の第二新卒採用です。第二新卒として扱われるのは大まかに捉えて24~32歳くらいまで。この年代に関しては前職で培ってきた専門性はあるに越したことはありませんが、基本的には不問です。まずはマネージャーの下で資料作成や各種リサーチを行うアナリストとしてスタートすることが前提です。育成を兼ねたアナリスト期間があるため、論理的思考能力やコミュニケーション能力といったポテンシャルさえあれば、ある程度の人数を確保したいというのは採用側の本音としてあるでしょう。採用側の熱が高いと同時に、応募者にとっても最も未経験で入りやすい年代なのは間違いありません。

 

3.コンサルティングマーケットの活況

IDCJapanが発表した「国内コンサルティングサービス市場予測」によると、コンサルティング業界のマーケットは2020年の8,623億円から大きく伸長し、2025年には1兆2,551億円に達するとみられています。Big4も軒並み規模・売上の拡大が続いています。そんな中で「案件は取れているが人が足りない」というケースが増えています。労働集約型なモデルということもあり、限られたコンサル経験者はもちろんのこと、未経験者の採用もますます過熱するでしょう。

 

コンサル未経験でもBig4に転職成功した人の特徴

1.学歴が高い

明言されることはありませんがBig4では学歴が実質的な第一関門になります。東大、京大、一橋大、東工大などの旧帝大と呼ばれる国立大学群と早慶の出身者が大半を占めており、海外大学のMBAホルダーも決して珍しくはありません。ただし、それらの大学出身でなかったとしても理系としての研究成果や、在学中の難関資格合格など総合的な判断で通過できる可能性は大いにあります。学歴に自信がない場合はそれ以外の強みを際だたせて書類選考に臨んでください。

 

2.入社難易度の高い会社への在籍経験がある

学歴ほどではないものの、知名度の高い一定程度以上の規模の企業からの転職者は多い傾向にあります。Big4のクライアントを見ても中小企業は少なく、多くの場合は商社や金融系といった誰もが名前を聞いたことがある大企業出身です。そのため自身が経験したことはなくとも、大企業の経営陣にプレゼンテーションを行うイメージが多少なりとも湧いている方が良いに越したことはありません。また、規模は小さくても先進的なサービスやナンバーワンサービスを持つITスタートアップなどは相性が良い業界の一つです。

 

3.英語、ITなど分かりやすい強みがある

Big4のみならず外資系のコンサルでは英語力はかなり重視されます。クライアントの海外進出はもちろんのこと、社内コミュニケーションでも英語を使う機会が多いため、英語を使ったビジネス経験は歓迎されます。ちなみに英語力に自信がない場合も、入社した後にキャッチアップする必要性は認識しておいた方がベターです。その他でいうと、IT系の知見も近年は歓迎される傾向があります。Big4でもSAP導入などのプロジェクトが数多く走っているためSAPやOracleの認定コンサルタント資格などはアピールの一助となるでしょう。

 

コンサル未経験がBig4に転職する方法

1.ケース面接/フェルミ推定の対策

Big4での採用選考は、書類選考とSPIなどの筆記試験から始まり、数回の面接へと進んでいく流れが一般的です。面接は志望動機や転職理由を確認するほか、必ずケース面接が入ります。コンサルへの転職において最も重要なのが、このケース面接を突破することです。最初の面接は比較的難易度の低いフェルミ推定から始まり、進んでいくと実際にあり得るようなケースから出題されます。例えば、「都心の駅前にあるカフェの売上を3倍にするにはどうしたらよいでしょうか?」などです。ケース面接でのパフォーマンスは合否に占める割合が最も高いと言われています。事前に問題集などで可能な限りの対策を行い、本番ではクライアントにプレゼンテーションを行うような話し方が出来るとベストです。

 

2.転職支援の経験が多いエージェントを活用する

未経験者をBig4への転職させた経験が豊富なエージェントを活用することも有効な手段の一つです。担当者のアタリハズレに左右される大手エージェントよりもコンサル業界に特化した担当者を付けてもらえるブティック型エージェントの方が良いでしょう。長年業界に携わっている担当者であれば、書類選考や面接のポイントを熟知しているだけでなく、候補者の個性を把握したうえで一番可能性の高い会社やインダストリーを提案してくれます。また、前述のケース面接対策などの練習相手にもなってくれるため、万全の体制で選考に臨むことができます。

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3.クライアントの立場を想像する

Big4に限らずコンサルタントの仕事は全てクライアントワークです。「クライアントの成長・成功に喜びとやりがいを感じ、そのための労力を厭わない」人材をどのコンサルティングファームも求めています。このスタンスは想像以上に強く求められると思って臨んだ方が良いでしょう。特に事業会社から転職する場合は、自社ではなく「クライアントのために」仕事をするということについて、何故自分がそうしたいと思うのかを自分の言葉で説明できるよう準備することをお勧めします。

 

Big4がコンサル未経験者を採用するメリットや理由

1.コンサル経験者だけを狙っていては、採用目標に届かない

朝日新聞によるとデロイトの2021年の全体採用数は180名、そのうち新卒は50名程度。ただし、中途も新卒も募集数はその倍以上ありました。Big4のアカウントは常時100以上のポジション募集があります。これは常にコンサルティングファームが人材不足の状態にあることを示しています。合格のハードルが下がるわけではありませんが、限られた経験者以外の人材にアプローチしなくては必要な人数を確保できないというのが各社に共通した状況です。

 

2.良質なポテンシャルを持った人材に出会える確率が上がる

一般的に、最も多い未経験者採用は第二新卒枠です。この枠で採用されると新卒とほとんど同じ役割を任されます。実はコンサルティングファームでも最も離職が多いのは20代の若手人材。マネージャーの下で「他社調査」「分析」「パワーポイントでの資料作成」などの業務を担う人たちです。この期間はいわば育成期間。少し極端に言うと一定以上の能力とやる気があれば、誰でも務まるポジションです。そのため、敢えて競合ファームから同じポジションの人材を引き抜くよりも、やる気のある未経験者の採用を行った方が効率が良いのです。

 

3.クライアントニーズの多様化

基本的にはポテンシャルの高い人材をアナリストから育て、独自のクライアントワークを身につけさせることを重視するのがコンサルティング業界です。ただしコロナ禍以降、急激に伸長したDXやECをはじめとした多様なクライアントニーズに応えるために、Big4各社でもデジタルやオペレーションチームを立ち上げています。採用職種も増え、結果として採用枠も広がりをみせています。ITやWebマーケティングなど、コンサル未経験でも尖った特定スキルを持った人やスペシャリスト等が採用されるケースも増えています。

 

コンサルプロパーと比較してコンサル転職組が準備しておくべきこと・知っておいた方がいいこと

まず、ここでいう「コンサルプロパー」とは新卒でコンサルティングファームに入社した人を指しています。

中途として、コンサル業界に入る以上、新卒あがりでコンサルスキルを叩き上げたプロパーとはどうして比較されてしまいます。

とはいえ、現状のコンサルティングファームは新卒上がりのプロパーより、中途入社組が多いのが事実です。ここでは中途としてコンサル業界に転職を考えている人に向けて、どういう心構えでいるとよいかを紹介します。

 

1.基本的にはハードワークだと思って転職する

コンサルは決して長時間労働が推奨され、それ自体が評価される業界ではありません。働いた時間よりも自分自身が生み出した価値が重視されます。それでも何故、激務前提と思った方が良いかというと自己投資(インプット)に相当な時間をかける必要があるからです。プロジェクトごとに担当する業界が変わる可能性があり、「今月は金融で来月からはIT」など、幅広い業界の知識が求められます。そのため本や資料、ネットの情報から大量にインプットをする必要があり、この作業に時間を多く割きます。未経験からのスタートであれば、慣れない作業に戸惑い、なおさら時間がかかるでしょう。転職がゴールでなく、入社してから成果を出すためには仕事に相当な時間をかける覚悟は持って臨みましょう。

 

2.前職の経験・知識が活きる場所を選ぶ

未経験からコンサルになる時点で職種が100%変わります。その中で少しでも前職の知識が活きるかどうかは入社後の活躍スピードを左右する要素です。能力の高い人材が凌ぎを削るコンサルティングファームでは入社がゴールではなく、活躍し、その後昇格することが重要視されます。まずは経験を活かせるインダストリー(業界)に的を絞り、入ってから自分の希望部署を見つけていくことがその後の働きやすさ、給与アップを見据えた時に重要です。

 

3.明確な志望動機とキャリアビジョンを持つ

ケース面接が重視されがちで実際その通りでもありますが、転職理由や将来なりたい自分の姿が明確であることも大事です。Big4はどれも目的志向の高い社員が多く在籍するコンサルファームです。1年後、3年後、10年後と将来的なビジョンがあってこその転職と言う考えを持っています。面接対策としてだけでなく、自分自身が入社して本気で仕事に取り組めるかの覚悟感は、整理して臨んでください。

 

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